紡ぎ合い。
イベントも無事終了。
最終日も最終日で色んな知り合いが来てくれて。
しかーし、俺の大嫌いなおっさんも登場。高圧的でずけずけと図々しい。仕事としての付き合いと、それを超えた付き合いと。
人として丁寧に対応するのは当たり前なこと。だけど、そんな話じゃないのよね。
厚意を必然と捉えるような分別の無い大人はかっこ悪すぎでございます。
あーはなりたくねーなと。
そんな人を対応した後に目の前に表れたのは、80才も超えるだろうかという一人のおばあさん。
首にはコルセットを巻いて腰も曲がって顔を前に向けることも出来ず、歩く早さは普通の人の数倍はかかるであろう感じで。そのおばあさんは、自分の目の前で重量のある大きな商品を購入。
心配だったので、
「どうやって持って帰るんですか?」
と聞いたら、背負って帰ると。背中にはくしゃくしゃの小さなリュックサック。
50M歩くのでもどれだけかかるのかわからないってのに、こんなものを背負ったら歩けなくなっちゃうでしょう・・。しかも、会社の近所なのかなと思って聞くと、なんと柏から電車とバスで来たと。しかも、こんな炎天下の中。
さすがに荷物は配送にしましょとおばあさんを説得。配送所まで荷物を持って一緒にゆっくりゆっくり歩いていると、か細い声で、
「体を悪くしてからはなかなか来れなくなっちゃったけど、ここには死ぬまで来たいんだ。」と。
着ているものも決して裕福とは思えず、生きることで精一杯に見えるのに。それでも炎天下の中、遠路はるばる決して安くない商品を買いに来られて。
しかも誰かに支えられないと歩けないような体でたった一人。このおばあさんにとったら、すごく思いのこもった数少ない楽しみの一つなのかもしれない。それを考えると複雑な気持ちで泣きそうになった。おばあさんにはきれいなお土産をつけてあげた。
いつも嫌々仕事をしている自分。でも、こんなにも必死に、そして楽しみに商品を買いに来てくれるおばあさんもいる。
嫌々送る何気ない生活も、自分の知らない誰かの小さな楽しみを紡ぐ架け橋のようなものにもなれるのかな。
毎日、一歩一歩。良い一日も、嫌な一日も、一歩一歩。
どこかの知らない誰かが笑顔になれる毎日。たとえ、それが自分の目に見えないものだとしても。
少しだけ毎日に前向きになれた一日。
またこれからも頑張ろう!